NBAのトレードの仕組みは?NBAがもっと面白くなる基礎知識!

NBAトレードの仕組みは? ルール

NBAの試合やニュースで頻繁に耳にする「トレード」について、その仕組みを知っていますか?

選手が突然移籍する理由や、その背景にある複雑なルールを知らないと、
「なんで急にこの選手があのチームに?」と感じることも多いのではないでしょうか。

この記事では、NBAのトレードの仕組みを初心者向けに解説します!
トレード制度を知れば、試合観戦の視点が広がり、ニュースや戦略分析がもっと楽しくなるはずです。

今回の記事の内容は…
・NBAのトレードの仕組みとは?
・トレードはどうやって成立するの?
・実際に起きたトレードの具体例

この記事を読み終えた頃には、「トレードってこうやって決まるんだ!」と納得し、
チーム作りの戦略をより深く楽しめるようになると思います!
ぜひ最後まで読んでみてください!

NBAのトレードとは?その仕組みを徹底解説

解説
Ken
Ken

早速トレードの仕組みを解説します!

トレードが発生する主な理由

NBAにおいて「トレード」は、チーム間で選手やドラフト指名権を交換する取引のことです。

この仕組みがある理由は大きく分けて3つあります。

①戦力強化
たとえば、得点力が不足しているチームが得点力に優れた選手を獲得するケースがあります。
反対に、守備が課題のチームでは、優秀なディフェンダーをトレードで補強することが一般的です。

②サラリーキャップ調整
NBAにはサラリーキャップ(チームの総年俸上限)が設定されており、この範囲内でしか選手の契約ができません。
サラリーのバランスを取るために、契約金の高い選手をトレードする場合もあります。
こちらは次の項目で詳しく解説します!

③チーム再建
長期的な成功を目指すチームは、ベテラン選手を放出し、
若手選手やドラフト指名権を得ることで再出発を図ることがあります。

トレードは主にこの3つの理由を背景に行われ、
チーム間の戦略的な駆け引きが重要な要素となっています!

サラリーキャップとトレードの関係

NBAのトレードを語る上で欠かせないのが、サラリーキャップの存在です!

サラリーキャップは、
リーグ全体の競争を公平に保つために設けられたルールで、各チームの総年俸が一定額を超えないように制限しています。

サラリーキャップについてはこちらの記事で詳しく解説しています↓

トレードが発生する際、両チームはこのキャップを遵守する必要があります。

たとえば、契約金が高い選手をトレードで受け入れる場合、その分のキャップスペース(=支出可能な給料)を空けなければなりません。
もしスペースが不足している場合、他の選手を放出したり、サラリーキャップ例外条項(エクセプション)を利用する必要があります。

例外条項とは
サラリーキャップを超えて選手と契約することができる制度。
バード権を持った自チームの選手との再契約で用いられるバード例外条項と、
他チームの選手とのFAでの契約に用いられるミッドレンジ例外条項などがある。

このように、サラリーキャップはトレードの可能性や交渉内容に直接影響を与える重要な要素です。

これを理解しておくとトレードの裏側を深く知ることができます!

トレード成立の流れと条件

トレード
Ken
Ken

トレードはどのようにして成立するのか見ていきます!

交渉から成立までのステップ

トレードが成立するまでにはいくつかのステップがあります!

①交渉開始
チームのGM(ゼネラルマネージャー)同士が連絡を取り、トレードの可能性について話し合います。
ここで選手やドラフト指名権の価値が議論されます。

②条件の調整
双方が具体的なトレード条件を設定します。
ここでは、両チームのサラリーキャップの状況や選手の契約条項が大きく影響します。

③リーグへの申請
合意に至った内容はNBAのリーグオフィスに提出されます。
リーグ側は、その内容がルールに則っているかどうかを確認します。

④承認と発表
リーグの承認が得られればトレードが正式に成立し、発表されます。
このプロセスは時に数日から数週間かかることもあり、交渉の結果が発表されるまでファンの間で話題になります。

サラリーキャップと契約条項の確認

NBAトレードでは、選手の契約内容が交渉の成否を大きく左右します。

その中でも特に重要なのが、「トレード拒否権」と呼ばれる契約条項です。

この条項が含まれる選手は、
チームから他のチームに移籍を提案されても自分で拒否できるため、トレードの自由度が制限されます。

NBAのルールでは、
トレードされる選手の総年俸が、交換相手の選手や資産の総価値とある程度一致している必要があります。

このため、条件が均衡するように複数の選手やドラフト指名権が絡むケースも少なくありません!

Ryu
Ryu

簡単にトレードが決まるわけじゃないんだね

Ken
Ken

条件の調整は本当に大変だと思うよ。
次の項目で実際のトレード例を見てみよう!

トレードの具体例から学ぶ

実例
Ken
Ken

近年話題になったトレードの事例です!

ケビン・デュラントのトレード(2023年)

2023年2月、ケビン・デュラントがブルックリン・ネッツからフェニックス・サンズへ移籍しました。

デュラントといえば歴代通算得点ランキング8位に入るスーパースター!こちらで紹介しています↓

ケビン・デュラント
引用元;Wikipedia ケビン・デュラント

このトレードにおける両チームの目的は、以下の通りです。
 サンズ:優勝するための戦力強化
 ネッツ:サラリーキャップの削減&チーム再建
そして、この目的が合致した両チームのトレード内容が以下です。

サンズが獲得した選手
ケビン・デュラント
T.J.ウォーレン

ネッツが獲得した選手と指名権
ミカル・ブリッジズ
キャメロン・ジョンソン
ジェイ・クラウダー
4つのドラフト1巡目指名権

サンズはデュラントを加えることで、デビン・ブッカーやクリス・ポールとの強力なトリオ(=ビッグ3)を形成し、即戦力の向上を目指しました。

また、NBAでは「優勝するには優勝経験のある選手が必要」と言われます。
その点でデュラントはウォリアーズで優勝を経験しており、サンズにとって絶対に必要な選手だったというわけです。

このトレードの結果、サンズのサラリーキャップは大幅に超過し、贅沢税(ラグジュアリータックス)を支払うことになりました。

しかしそれ以上に、戦力を強化して優勝するんだというサンズの強い想いが分かるトレードでした。

一方のネッツは、サンズの若手有望選手とドラフト指名権を得て、長期的な再建の基盤を確保しました。

また、移籍時のデュラントの年俸はなんと約60億円で、チームサラリーの約1/4を占める存在でした。

このデュラントを放出することで、贅沢税の負担を軽減し、サラリーキャップに余裕を作ることにも成功しました!

Ryu
Ryu

つまり、すごくウィンウィンなトレードになったんだね

Ken
Ken

そういうこと!

これがNBAで一番多いトレードのパターンだよ

贅沢税とは?こちらの記事で詳しく解説しています↓

カール・アンソニー・タウンズのトレード(2024年)

最近最もニュースで話題となったトレードが、カール・アンソニー・タウンズです!

カール・アンソニー・タウンズ
引用元:Wikipedia カール・アンソニー・タウンズ

タウンズは、ミネソタ・ティンバーウルブズにドラフト指名され、ここまで活躍してきたウルブズの生え抜きエース選手。
また、ウルブズは昨年の西カンファレンスの準優勝チーム。
本人の成績も、チームの成績も非常に好調で、「2024-25シーズンは優勝候補の一角」に挙げられるほどでした。

しかし、そんな彼がある日、一切の事前連絡なくトレードされることになりました。

トレードの詳細

ウルブズが獲得した選手と指名権
ジュリアス・ランドル(←ニックス)
ドンテ・ディビンチェンゾ(←ニックス)
ケイタ・ベイツ・ジョップ(←ニックス)
2025年のドラフト1巡目指名権(←ピストンズ経由)

ニックスが獲得した選手
カール・アンソニー・タウンズ(←ウルブズ)

Ryu
Ryu

たった1人の選手と引き換えに、選手3人と指名権1つってすごいね

Ken
Ken

タウンズの年俸が高いからだね。

実はそれこそが彼が放出された理由の一つなんだ

ウルブズ側がタウンズを放出した理由

一番の理由は、ウルブズの財政問題と言われています。

ウルブズには、タウンズ以外にも、ルディ・ゴベア、アンソニー・エドワーズといった高額大型契約選手が所属。
当然サラリーキャップは上限をこえ、支払う贅沢税の額もリーグ屈指となっていました。

そのため、「この3人の中で誰かを放出する」となった時に、タウンズが選ばれたということです。

当然、ウルブズにとっては苦渋の決断だったと言われています。

しかし、このトレードによって約40億円の年俸削減と、贅沢税の軽減に成功しました。

ニックスの目的とデメリット

では、タウンズを獲得したニックスはどのような目的だったのか?
その一番の目的は、「フロントコートの戦力強化」です。

タウンズはオールスターレベルのビッグマンで、インサイドだけでなく3ポイントまで決められる選手。
おそらくビッグマンの中ではNBA史上最高のシューターです。

昨シーズン、カンファレンス準決勝で敗れたニックスにとってこれほどの戦力強化はなかったというわけです。

一方でデメリットもあり、それがサラリーキャップへの影響です。
ウルブズとの反面になりますが、高額年俸選手を獲得したことで財政面の余裕がなくなり、ニックスは今後の補強がしづらくなるかと思います。

Ryu
Ryu

ウルブズの方が失ったものが大きい気がするんだけど…

Ken
Ken

現地でもこのトレードはニックスにとってメリットが大きいトレードだったと言われているよ

Ryu
Ryu

そういう条件でもタウンズを放出するしかなかったの?

Ken
Ken

そうだね。

財政面でウルブズはかなり困っていたから、このオファーは本当に救いの手だったと思うよ

Ryu
Ryu

内容に差はあっても、結果的にはウィンウィンになっているんだね

トレードを知ることでNBA観戦が変わる

観戦
Ken
Ken

トレードを通じてより楽しくNBAを観戦しよう!

ニュースを深く理解するためのポイント

トレードに関するニュースは、背景を知ることでさらに面白くなります。
選手の移籍理由やチームの戦略を考えることで、ファンとしての視点が広がります。

たとえば、
「若手選手の獲得は再建のサイン」
「ベテラン選手の放出は優勝を狙う意思表示」

など、表面的な情報だけでなく裏に隠れた意図を読み解く楽しさがあります。

トレード制度を楽しむための情報源

トレード制度を楽しむために役立つ情報源をご紹介します!
これらを活用することで、最新の動向や背景を知ることができます。

①NBA公式サイト日本語版
公式サイトでは、トレードに関するニュースを迅速に提供しています!
各チームのロスター変更や選手の契約状況など、正確な情報を確認できるため、初心者にもおすすめです。

②SNS
XなどのSNSは、ファンや専門家がリアルタイムで情報を発信しています!
特に、「#NBATrades」などのハッシュタグをフォローすることで、トレードに関する最新情報を手に入れやすくなります!

③WOWOW・楽天の試合放送
日本ではWOWOWと楽天がNBAの試合を放送しています。
話題のトレードがあると、その試合中にトレードのニュースを解説付きで放送してくれます。
WOWOWと楽天、NBA観るならどっち?こちらの記事で比較しています↓

まとめ

NBAのトレード制度は一見複雑ですが、その仕組みを知ることで選手移籍の理由やチームの戦略がより深く理解できるようになります。

この記事では、トレードの基礎知識から具体例、そして楽しみ方を解説しました。

トレードの背景を学ぶと、試合やニュースの見方が変わり、NBA観戦がもっと楽しくなるはず!

ぜひこれからトレードのニュースにも注目してみてください!

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