NBAにおけるゾーンディフェンスの禁止と解禁!その理由とは一体?

ルール

NBAの歴史には、戦術やルールが進化し続けてきた軌跡があります。

その中でも「ゾーンディフェンス」は、長年にわたりリーグのルールや戦略に大きな影響を与えたテーマの一つです!

一時期、ゾーンディフェンスは禁止され、NBAでは個人能力が強調された「マンツーマンディフェンス」が主流となりました。
しかし、2001年にこのルールが解禁され、リーグ全体の戦術や試合展開に大きな変化をもたらしました。

では、なぜゾーンディフェンスはかつて禁止され、後に解禁されたのでしょうか?
その背景には、スター選手の活躍を際立たせたいリーグ運営の意図や、ゲームのエンターテインメント性を高めるための戦略が隠されています。

今回は、ゾーンディフェンスの禁止から解禁に至るまでの歴史的経緯や、その影響を詳しく解説します。
この記事では以下の内容を紹介します!

・ゾーンディフェンスとは?
・なぜゾーンディフェンスは禁止されたの?また解禁された理由は?
・解禁後のNBAの変化は?

ゾーンディフェンスとは

バスケ

バスケットボールにおける「ゾーンディフェンス」とは、
守備側の選手が特定の相手選手をマークするのではなく、自分の担当エリアを守るディフェンス戦術です。

Ken
Ken

各選手は自分のエリアに入ってくる選手に対してディフェンスをします!

主な特徴

ゾーンディフェンス

ゾーンディフェンスの主な特徴は以下の3点です!

①エリア防御
選手個人ではなく、コート上の特定の領域を守ります

②チーム連携
味方同士で助け合い、守備の隙間(スペース)ができにくい構造になっています

③個人の守備能力に依存しにくい
チーム全体で守るため、個々の選手の守備能力が低くても失点を防ぎやすくなります

このようにゾーンディフェンスは、個々の選手のスキルを補完し、相手チームのドライブやインサイド攻撃を封じ込める効果的な方法として知られています!

Ken
Ken

一方で、デメリットももちろん存在します

デメリット

①素早いパス回しに弱い
ボールの動きに対応するため、連続的な素早いパスに対して崩れやすくなります

②フォーメーションが崩されやすい
相手チームに弱点を突かれると、フォーメーションが崩れる可能性があります

Ryu
Ryu

メリットもあるし、デメリットもある。

問題なさそうだけど、なんで禁止されたの?

Ken
Ken

次で解説するね!

ゾーンディフェンスはなぜ禁止されたのか?

NG
Ken
Ken

禁止されたのは、リーグのビジネス戦略が深く関わっています!

禁止の理由と背景

NBAがゾーンディフェンスを禁止した理由ですが、リーグの興行的な部分に原因があります。

1947年にルールが施行された当初、NBAは観客を惹きつけるために、選手個々の華やかなパフォーマンスを重視しました。
その点で、マンツーマンディフェンスが主流になることで、スター選手が際立ち、1対1の見応えあるシーンが頻発するようになります。

マンツーマンディフェンスとは
各選手が特定の相手選手をマークし、その動きに合わせて守備を行う方法。
守備力の高い選手を相手のエースに付けるなど、選手の特性に応じた配置が可能で、状況に応じてハーフコートやオールコートでの守備を使い分けることができる。
一方でゾーンディフェンスに比べ、1対1の対応力・想像力・判断力などの高度なスキルが要求される

ゾーンディフェンスはこれに反し、1対1の見応えあるシーンは減少し、試合をより戦術的かつディフェンシブな展開にしてしまう懸念がありました。
また、インサイドの密集を引き起こし、得点機会を減少させる可能性もあります。

そうなると、全体的に得点が少なくなり試合のスピード感は減少し、エンターテインメント性も下がります。

このような事情を考慮した結果、リーグ側はゾーンディフェンスを禁止し、NBAの特徴的なマンツーマンスタイルが確立されていったのです!

Ryu
Ryu

確かにマンツーマンの方が見応えある場面が増えそう!

禁止期間中の戦術の進化

ゾーンディフェンスが禁止されたNBAでは、マンツーマンディフェンスに基づく多様な戦術が発展しました!

例えば、ピック&ロールの使用が増え、オフェンスの効率を高めるプレースタイルが主流になりました。
ビッグマンとガードのコンビネーションが重要視され、ウィルト・チェンバレンやビル・ラッセルといった伝説的な選手たちが活躍しました。

ピック&ロールとは
バスケットボールにおける代表的なオフェンス戦術
 ①ボールを持つ選手(ボールマン)が味方選手にスクリーン(ピック)を要求
 ②スクリーナーがディフェンスの進路を塞ぐことで、ボールマンは一時的にフリーに
 ③スクリーナーはゴール方向へ素早く動き(ロール)、パスを受ける機会を作る
この戦術の効果は、ディフェンスに混乱を与え、ボールマンのシュートチャンスやスクリーナーへのパス、さらには他の味方選手へのパスなど、多様な攻撃オプションを生み出すこと。
シンプルながら非常に効果的な戦術として、現在も頻繁に使用されている。

ピックアンドロール

一方で、禁止期間中にもゾーンディフェンスに近い工夫が見られました。

例えば、
ダブルチーム(ボールを持っている選手を2人で守る)
ヘルプディフェンス(味方ディフェンスがオフェンスに抜かれそうな時にその選手を止めるために助けに行く行為)

これらを効果的に活用することで、ゾーンディフェンスの要素を間接的に取り入れるチームも増えていきました。

Ken
Ken

ピック&ロールは現在のNBAでも超重要な戦術の1つ!

それが進化したのがこの時代でした

ゾーンディフェンスはなぜ解禁されたのか?

解禁
Ryu
Ryu

そんなゾーンディフェンスは今は禁止されていないんだね?

Ken
Ken

そうだよ!その理由を解説します!

解禁の理由と背景

2001年、NBAは大きなルール変更を行い、ゾーンディフェンスを解禁しました!

その理由の一つは、1990年代後半に見られた攻撃戦術「アイソレーション」の弊害です。

アイソレーションとは
チームの中で特に得点能力の高いプレーヤーを、コート上の広い場所で1人にし、ボールを持たせて1対1を仕掛けさせる戦術。
他の4人の選手は逆サイドに下がり、スペースを作ることで完全な1対1の状況を作り出す。

アイソレーション

スター選手がボールを長時間保持して得点を狙うプレーが増えた結果、試合のテンポが遅くなり、視聴者の興味を失うリスクが高まりました。

これに対処するため、リーグはゾーンディフェンスを解禁し、より戦術的でスピーディな試合展開を目指したのです。

また、ゾーンディフェンス解禁は、選手の多様性を活かす意図もありました。

高さやスピードが特長の選手だけでなく、知性的な守備を得意とする選手にも活躍の場を提供することで、リーグ全体の競争力を向上させる狙いがあったのです。

解禁によるNBAへの影響

Ken
Ken

解禁後、NBAの試合スタイルには大きな変化が現れました!

攻撃面の変化

①アウトサイドシュートの重要性が急上昇
ゾーンディフェンスの弱点を突くために、3ポイントシュートを得意とする選手が重宝されるように。
その結果、スティーブ・ナッシュやステフィン・カリーのようなガードプレーヤーがリーグの顔となりました!

②スペーシングが重要性に
相手のゾーンディフェンスを攻略するために、適切なスペーシング(=選手と選手との距離感)とパス回しが重要になりました!
現在のNBAで、「ぐるぐるパスを回しながら最終的にポツンとフリーの選手を生み出す」というのはよくみられるプレーです。

守備面の変化

①ディフェンス戦術が多様に
ゾーンがOKになり、各チームは「ゾーンかマンツーマンか」を選択できるようになりました。
またこの2つをミックスした守備もOKなので、ディフェンス戦術が多様化しました。

②インサイドディフェンスの強化
ゾーンディフェンスはインサイドへの侵入を防ぐ傾向があります。
これにより、ペイントエリアでの得点が以前より難しくなりました
従って、アウトサイドシュート(=3ポイント)の本数が増えるのです

Ken
Ken

ゾーンディフェンスの解禁は戦術をより複雑化し、

チームは多様なオプションを持てるようになりました!

まとめ

NBAにおけるゾーンディフェンスの禁止と解禁は、リーグが常に進化を追求してきた歴史を象徴しています!

禁止されていた時代は、スター選手の華麗なプレーや1対1の攻防を重視するエンターテインメント性が求められていました。

一方で、2001年の解禁後は、戦術の多様性が広がり、リーグ全体の競争力が向上しました。

3ポイントシュートの重要性やスモールボール戦略の浸透など、現代NBAの特徴的なスタイルも、ゾーンディフェンス解禁の影響を受けています。

現在、ゾーンディフェンスは柔軟な戦術の一部となり、より戦略的な試合展開を生み出しています。

これにより、スター選手だけでなく、戦術に長けた選手やチームが輝ける場が増えました。

今後もゾーンディフェンスを含む戦術の進化が、NBAの魅力をさらに高めていくことはずです!

 

Ken
Ken

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